Ron "Dash" Miller
Quick Facts
Biography
ロン・ミラー(Ron "Dash" Miller、本名:Ron Parker、1945年 - )は、オーストラリアのプロレスラー。ニューサウスウェールズ州シドニー出身。生年は1941年ともされる。
タッグパートナーだったラリー・オーディと共に、豪州マット界のプロモーターとしても活動した。
来歴
1964年、当時オーストラリアでワールド・チャンピオンシップ・レスリングを主宰していたジム・バーネットにスカウトされてプロレス入り。以降、1960年代はスパイロス・アリオン、ブルート・バーナード、マリオ・ミラノ、ロイ・ヘファーナン、アントニオ・プリエーゼ、ドン・レオ・ジョナサン、テックス・マッケンジー、ドリー・ディクソン、ビル・ロビンソンなどと対戦してキャリアを積んだ。
1971年、キャンベラ出身のラリー・オーディと共に渡米し、ベビーフェイスのタッグチーム、ジ・オーストラリアンズ(The Australians)としてNWAの南部テリトリーを転戦。エディ・グラハムが主宰していたフロリダのCWFでは、8月2日にロニー・ガービン&オレイ・アンダーソンからNWAフロリダ・タッグ王座を奪取。以降もディック・マードック&ボビー・ダンカン、ジ・アラスカンズ、ジ・インフェルノスなどのチームを破り、同王座を通算4回に渡って獲得した。テネシー地区ではスプートニク・モンロー&ノーベル・オースチンなどのチームと抗争を展開。1972年5月19日にはNWAテネシー・タッグ王座も獲得している。
1972年6月、オーディとのオーストラリアンズで日本プロレスの『第2次ゴールデン・シリーズ』に初来日。開幕戦の後楽園ホール大会では、当時のアジアタッグ王者チームだった坂口征二&吉村道明と対戦した。オーストラリアでもオーディとのコンビで活躍し、ヒロ・トージョー&ヒト・トージョーなどのチームを下してNWA豪亜タッグ王座を再三獲得した。
1973年末、ワールド・チャンピオンシップ・レスリングの主宰者だったバーネットが、オーストラリアの興行権を売却してアメリカに帰国。その後、団体の運営はトニー・コロニーを経て、1975年よりオーディとミラーが引き継いだ。以降はオーディと共にプロモーターとして豪州マットを仕切りつつ、レスラーとしても団体の主軸となって活躍。1976年1月にはグレート・メフィストからNWA豪亜ヘビー級王座を奪取。以降もアーニー・ラッドらを相手に、団体のフラッグシップ・タイトルである同王座のチャンピオンを担った。1977年3月と7月には、当時ハーリー・レイスが保持していたNWA世界ヘビー級王座に連続挑戦。1978年12月8日にはアンドレ・ザ・ジャイアントと組んでオックス・ベーカー&ブッチャー・ブラニガンを破り、NWA豪亜タッグ王座にも返り咲いた。
しかし、団体はバーネット時代のような活況を呈せず、テレビ放送の打ち切りやインディー団体の乱立もあって1978年を最後に活動を停止。以降は隣国ニュージーランドのオールスター・プロレスリングを主戦場とし、1980年にはパートナーのオーディを相手にNWA英連邦ヘビー級王座を争った。
1982年5月、全日本プロレスの『エキサイト・シリーズ』への参戦で10年ぶりの再来日が実現。5月28日の旭川大会では、アメリカ修業から凱旋帰国した大仁田厚の対戦相手を務めた。1985年4月には、スタン・ハンセンやブルーザー・ブロディをオーストラリアに招聘しての短期ツアーを主催。マーク・ヤングブラッドをパートナーに、ハンセン&ブロディのミラクルパワーコンビと連日対戦した。翌月には新日本プロレスの『IWGP&WWFチャンピオン・シリーズ』への参戦も予定されていた。
得意技
- エルボー・ドロップ
- リバース・フィギュア・フォー・レッグロック(後年、同郷のロビー・イーグルスが「ロン・ミラー・スペシャル」の名称で継承した)
獲得タイトル
- チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダ
- NWAフロリダ・タッグ王座:4回(w / ラリー・オーディ)
- NWAミッドアメリカ
- NWAテネシー・タッグ王座:1回(w / ラリー・オーディ)
- ワールド・チャンピオンシップ・レスリング(オーストラリア)
- NWA豪亜ヘビー級王座:2回
- NWA豪亜タッグ王座:6回(w / ラリー・オーディ×4、ジョニー・グレイ、アンドレ・ザ・ジャイアント)
- NWA世界ライトヘビー級王座(オーストラリア版):1回
- オールスター・プロレスリング
- NWA英連邦ヘビー級王座:3回
脚注
- ^ “Ron Miller”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ 『THE WRESTLER BEST 1000』P311(1996年、日本スポーツ出版社)
- ^ “Ron Miller”.Cagematch.net. 2023年3月24日閲覧。
- ^ 『Gスピリッツ Vol.22』P89-91(2012年、辰巳出版、ISBN 4777809846)
- ^ “The WCW matches fought by Ron Miller in 1966”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “The WCW matches fought by Ron Miller in 1967”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “The WCW matches fought by Ron Miller in 1968”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “The WCW matches fought by Ron Miller in 1969”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “NWA Florida Tag Team Title”.Wrestling-Titles.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “The GWE matches fought by Ron Miller in 1972”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “NWA Tennessee Tag Team Title”.Wrestling-Titles.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “JPWA 1972 Golden Series II”.Puroresu.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “NWA Austra-Asian Tag Team Title”.Wrestling-Titles.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “NWA Austra-Asian Heavyweight Title”.Wrestling-Titles.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “The WCW matches fought by Ron Miller in 1977”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “NWA British Empire/Commonwealth Heavyweight Title”.Wrestling-Titles.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “The AJPW matches fought by Ron Miller in 1982”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “The AJPW matches fought by Atsushi Onita in 1982”.Wrestlingdata.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ 『Gスピリッツ Vol.18』P22-23(2010年、辰巳出版、ISBN 4777808661)
- ^ “NJPW 1985 IWGP & WWF Champion Series”.Puroresu.com. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “石森とのタッグで鮮烈デビュー!BULLET CLUBの新たな "狙撃手" ロビー・イーグルスとは何者なのか?”.新日本プロレスリング (2018年10月20日). 2023年3月28日閲覧。
- ^ “NWA World Light Heavyweight Title [Australia]”.Wrestling-Titles.com. 2023年3月24日閲覧。