Teiko Maehashi
Quick Facts
Biography
前橋 汀子(まえはし ていこ、1943年12月11日 - )は日本のヴァイオリニスト。
来歴
白系ロシア人音楽教師の小野アンナと、桐朋学園子供のための音楽教室の斎藤秀雄に師事。少女時代、ヨーゼフ・シゲティとダヴィッド・オイストラフの来日演奏会に接しヴァイオリニストの道を志す。中学生からロシア語を独学し、17歳でレニングラード音楽院に留学、ミハイル・ヴァイマンに師事する。1963年に一時帰国した後、新ウィーン楽派や同時代の音楽への興味から、ジュリアード弦楽四重奏団のロバート・マンに入門すべく渡米し、ニューヨーク州のジュリアード音楽院に留学、名伯楽として知られるドロシー・ディレイ教授にも師事。さらにニューヨークから渡欧して、スイスはモントルーにてヨゼフ・シゲティとナタン・ミルシテインの薫陶を受ける。シゲティの他界後もモントルーに暮らし、最晩年のチャップリンやココシュカとも親交を結んだ。
国際的に活躍。ストコフスキーの指揮によりカーネギー・ホールでアメリカ・デビューを果たしたほか、ズービン・メータ、クルト・マズア、小澤征爾、クリストフ・エッシェンバッハら著名指揮者のもと、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やロサンジェルス・フィルハーモニック、クリーヴランド管弦楽団などの一流オーケストラとも共演している。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団やチューリヒ・トーンハレ管弦楽団とは録音も行なってきた。
2004年、日本芸術院賞受賞。
2007年、エクソンモービル音楽賞受賞。
2011年6月、紫綬褒章受章。2017年4月、旭日小綬章受章。
2017年、演奏活動55年を期に、初の自叙伝「私のヴァイオリン」(早川書房)を上梓。
人物・演奏スタイル
恩師シゲティが捨てたロマンティックなレパートリー(チャイコフスキー、ブルッフ、シベリウスの協奏曲、小品集)の演奏・解釈に特色がある。師シゲティやミルシテインと同じく、J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータを得意とする。レコードやCD制作も数多い。演奏それ自体に加えて、凛としたステージマナーや美しい容姿に惹かれて、ファンを公言する著名人(作家の深田祐介や演劇界の蜷川幸雄・萩原健一・加賀まりこら)は少なくない。実妹の前橋 由子(まえはし ゆうこ、1945年11月17日 - 1999年2月18日)はピアニストで、コンサートやレコーディングで多く共演した。
テレビ出演
- 私の音楽会 日本テレビ 1973年から1982年の間に7回出演。
- 徹子の部屋数回出演。2012年が最新(2014年3月24日の徹子の部屋クラシック特集にも出演)
- 夜のヒットスタジオ(1984年9月17日、フジテレビ)(ドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」とクライスラーの「美しきロスマリン」を前橋由子の伴奏で演奏。)
- 今夜も生でさだまさしスペシャル「いつでも夢を!朝まで生で音楽会」(2013年3月31日NHK総合)
- 今夜も生でさだまさしスペシャル ~朝まで生で音楽会2014~ (2014年3月30日NHK総合)
著書
- 『私のヴァイオリン 前橋汀子回想録』早川書房、2017年8月。ISBN 978-4-15-209705-7。
脚注
- ^ 春の褒章、705人24団体が受章:社会:YOMIURI ONLINE(読売新聞)
- ^ 前橋汀子「チャイコフスキー&メンデルスゾーン/ヴァイオリン・コンチェルト」解説(CBSソニー、28DC 5232)