Takeru Ohashi
Quick Facts
Biography
大橋 武尊(おおはし たける、2001年5月16日 - )は、東京都港区出身のプロ野球選手(外野手)。左投左打。メキシカンリーグのアグアスカリエンテス・レイルロードメン所属。
経歴
プロ入り前
会社経営者の父とキャビンアテンダントの母を持ち、東京都港区南麻布の愛育病院で生まれた。3歳まで六本木の高層マンションに暮らし、その後は高輪、中央区の勝どきで育った。
中央区立豊海小学校1年生の時に月島ライオンズで野球を始める。中央区立銀座中学校では野球部に所属せず、個人トレーナーを付けて練習していた。
その後、日本の高校ではなくアメリカ合衆国のIMGアカデミーに進学。幼少期にアメリカ合衆国ロサンゼルスに行ってメジャーリーグベースボール(MLB)の試合を観戦したときに自分もアメリカでプレーしたいと思ったのがきっかけだった。アカデミーのチームメイトにはバリー・ボンズや上原浩治の息子がいた。
茨城時代
MLB入りの夢は果たせず、3年でアカデミーを卒業した後も1年間IMGで過ごした後に帰国した。2021年2月にアレックス・ラミレスの紹介でルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツのトライアウトを受験して合格し、入団。シーズン開始直後は安打と盗塁を量産したものの、同年8月以降は15試合で25打数2安打と極端な打撃不振に陥り、最終的には55試合に出場して打率.217、13打点、28盗塁を記録した。その一方、投手としても1試合に登板し、打者1人を抑えている。茨城時代のチームメイトには山中尭之と、のちに再び同僚となる渡辺明貴がいた。
DeNA時代
2021年10月11日に行われたNPBドラフト会議にて、横浜DeNAベイスターズから育成選手ドラフト3位指名を受けた。12月1日に支度金300万円、年俸340万円で仮契約した。背番号は105。IMGアカデミー出身の選手としては初のドラフト指名選手となった。
2022年のオープン戦は一軍帯同し、3月3日の対広島東洋カープ戦(横浜スタジアム)では代走で登場し、二盗と三盗を決めた上に、初打席でも安打を放つなど、2打数2安打2盗塁と躍動した。シーズン中は二軍で過ごす。9月4日のスクリーニングPCR検査で新型コロナウイルスの陽性判定を受け、発熱と頭痛、喉痛、倦怠感の症状があり、一時隔離療養してたが、12日に復帰した。イースタン・リーグ公式戦58試合に出場し、14打点、12盗塁、打率.280の成績を残した。
2023年は前年を上回るイースタン・リーグ公式戦81試合に出場し、打率.226、13打点、11盗塁と前年より成績を落としたものの、7月頃から打撃で掴めたものがあったといい、翌年の支配下登録を志していた。しかし、公式戦日程終了直後の10月3日、育成選手制度の3年の期間を待たずに翌年の契約を結ばないことが発表された。大橋自身は来季の志を上に見据えていたこともあり、まさかの出来事だったといい、寮の自室に戻ると号泣してしまった。親には泣きながら「こんなことでやめられない。もっと上にいって、もっと楽しく野球をするから、それまで待っていて」と伝えたという。
メキシカンリーグ時代
2023年11月1日、リーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボル(メキシカンリーグ)のアグアスカリエンテス・レイルロードメンと契約合意したことが発表された。前述のDeNAから戦力外通告を受けた10月3日の夜には気持ちを切り替えてエージェントに相談し、同月初旬にはメキシコ入りを決めていたという。NPBの12球団合同トライアウトへ参加する前に次の所属先を決めたのは「待ちながら、というのが嫌いなんです」という理由からで、海外へ行くことにも抵抗はなかったという。2024年は実戦間隔を取り戻すため、2月に一度渡米し、トラベリングチーム「アジアンブリーズ」への参加を経てから、メキシコに渡ってチームに合流する予定。
詳細情報
NPB年度別打撃記録
- 一軍公式戦出場なし
独立リーグでの年度別打撃成績
年 度 | 球 団 | 試合 | 打席 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 塁打 | 打点 | 盗塁 | 盗塁死 | 犠打 | 犠飛 | 四球 | 敬遠 | 死球 | 三振 | 併殺打 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2021 | 茨城 | 55 | 193 | 157 | 28 | 34 | 5 | 1 | 0 | 41 | 13 | 28 | 8 | 4 | 0 | 29 | - | 3 | 46 | 2 | .217 | .349 | .261 | .610 |
BCL:1年 | 55 | 193 | 157 | 28 | 34 | 5 | 1 | 0 | 41 | 13 | 28 | 8 | 4 | 0 | 29 | - | 3 | 46 | 2 | .217 | .349 | .261 | .610 |
背番号
- 22(2021年)
- 105(2022年 - 2023年)
脚注
注釈
出典
- ^ “中央区出身!茨城アストロプラネッツ所属・大橋武尊選手”.中央エフエム (2021年11月16日). 2023年11月28日閲覧。
- ^ “米国仕込みの異色すぎる新人 DeNA育成3位・大橋武尊って何者?”. サンスポ (2021年10月23日). 2021年12月4日閲覧。
- ^ 大木穂高「異色の経歴、DeNA・育成3位大橋が未開の道を切り開く!」『Sponichi Annex』、2021年10月23日。2023年11月28日閲覧。
- ^ 渡辺芳枝「DeNA戦力外なのに笑顔、理由は母の教えに 大橋武尊の異色幼少期」『朝日新聞デジタル』、2023年11月16日。2023年11月28日閲覧。
- ^ 大橋武尊 [@takeru5161227] (2023年11月28日). "色んな人がIMG在籍3年で卒業後に1年アメリカに残ってるって書いてるけど IMGを3年で卒業した後にいたのはIMGで1年残ってるから、IMGの合計は4年です笑". X(旧Twitter)より2023年12月1日閲覧。
- ^ “新入団選手(球団トライアウト合格者)のお知らせ”. 茨城アストロプラネッツ|茨城県民球団BCリーグ (2021年3月1日). 2021年12月4日閲覧。
- ^ 大橋武尊 - 選手プロフィール一球速報.com 2023年5月1日閲覧
- ^ “NPBドラフト指名選手のお知らせ”. 茨城アストロプラネッツ|茨城県民球団BCリーグ (2021年10月11日). 2021年12月4日閲覧。
- ^ “山中尭之・大橋武尊 茨城の2選手が活躍誓う/BCLリポート | 野球コラム”. 週刊ベースボールONLINE (2021年10月30日). 2021年12月4日閲覧。
- ^ “DeNA育成3位大橋武尊が仮契約、ラミレス前監督紹介で茨城入団しプロへ”. 日刊スポーツ (2021年11月30日). 2021年12月4日閲覧。
- ^ “DeNA・育成ドラ3大橋武尊 超異色!米国「IMGアカデミー」出身初のNPB入り”. デイリースポーツ (2022年1月19日). 2022年3月4日閲覧。
- ^ 「まさかの戦力外に呆然「素行ですか?」 号泣しながら親に電話…SNSも開けない失意の日々」『Full-Count』、2023年11月28日。2023年11月28日閲覧。
- ^ 「【DeNA】東妻純平と大橋武尊がコロナ陽性判定、濃厚接触者おらずチーム活動は予定通り継続」『日刊スポーツ』、2022年9月5日。2023年10月3日閲覧。
- ^ 「DeNA、若手4選手が合流 陽性判定受け隔離療養」『カナロコ』、2022年9月12日。2023年10月3日閲覧。
- ^ “2022年度 横浜DeNAベイスターズ 個人打撃成績(イースタン・リーグ)”.NPB.jp 日本野球機構. 2022年10月12日閲覧。
- ^ “2023年度 横浜DeNAベイスターズ 個人打撃成績(イースタン・リーグ)”.NPB.jp 日本野球機構. 2023年10月3日閲覧。
- ^ 「DeNAが田中健二朗、平田真吾ら10人の戦力外を発表 現役ドラフトで加入の笠原祥太郎も」『Full-Count』、2023年10月3日。2023年10月3日閲覧。
- ^ “DeNA戦力外の大橋武尊、メキシカンリーグと契約合意 今季はファームで81試合出場”. 日刊スポーツ. (2023年11月1日). https://www.nikkansports.com/m/baseball/news/202311010000141_m.html 2023年11月1日閲覧。
- ^ 町田利衣「戦力外通告に号泣も「待つのが嫌い」 トライアウト見送り…即決だったメキシコ行き」『Full-Count』、2023年11月29日。2023年11月29日閲覧。
関連項目
- 東京都出身の人物一覧
- 茨城アストロプラネッツの選手一覧
- 横浜DeNAベイスターズの選手一覧