Saneharu Takamai
Quick Facts
Biography
貴麻衣 實治(たかまい さねはる、1988年9月29日 - )は、山梨県山梨市出身で貴乃花部屋に所属した元大相撲力士。本名は渡辺 太志(わたなべ だいし)。身長181cm、体重151kg、血液型はO型。最高位は西幕下7枚目(2012年11月場所)。上体の力と引きつけを生かした四つ相撲が得意である。
来歴
少年期より柔道を初め、柔道を本格的に練習していたが、山梨県立塩山高等学校在学中に相撲で全国大会に出場している。高校卒業後は明治大学に入学したが、大学では相撲部に入り、本格的に相撲を始めることとなる。大学を卒業してからは大相撲の世界へ入ることを決意し、憧れの存在でもある、貴乃花親方(第65代横綱・貴乃花)が師匠を務める貴乃花部屋に入門した。なお、貴乃花部屋に大学出身者が入門するのは初めてで、明治大学相撲部からの角界入りも東桜山(玉ノ井部屋)以来12年ぶりのことであった。
2011年3月に新弟子検査を受検し合格したが、大相撲八百長問題で同年は3月場所が中止となったため、初土俵は1場所遅れて同年の5月技量審査場所となった。同期生には千代大龍、常幸龍、照ノ富士、明生らがいる。この時の四股名は本名と同じ「渡辺」で、2番出世とした。
初めて番付に名前が載った同年7月場所は序ノ口で5勝2敗とし、序ノ口は1場所で通過。翌9月場所は序二段に昇格し、7戦全勝とした。同期生の佐久間山(のち常幸龍)と優勝決定戦になり、物言いがつく相撲であったが、勝利したため序二段優勝となった。なお、この優勝決定戦では、土俵下の勝負審判席に師匠貴乃花親方が審判長として座っていた。
同年11月場所で三段目に昇格すると3場所で三段目を通過したが、初めて幕下に昇格した2012年5月場所は初土俵以来初めての負け越しとなり、1場所で三段目に降格してしまうが、降格した同年7月場所は7戦全勝の成績とし、旭鵬山との優勝決定戦にも勝って三段目優勝とし、翌9月場所は関取昇進の可能性がある幕下15枚目以内の地位まで番付をあげた。その場所では4勝3敗と勝ち越すが、11月場所では7戦全敗という無残な成績であった。続く2013年1月場所も7戦全敗で幕下での連敗記録を史上2位となる15まで伸ばしてしまい、3月場所では三段目に落ちてしまった。その陥落場所もいきなり5連敗スタートで、自身の連敗記録が20まで伸びてしまったが、6番相撲でようやく半年振りの白星を掴み、7番相撲も勝って連勝でこの場所を終えた。翌5月場所から「貴麻衣」に改名。ところが2013年9月場所前に腰のヘルニアを発症し、9月場所では4番相撲から途中休場せざるを得なくなった。場所後の10月に都内の病院で手術を受けて11月場所を全休。稽古を再開したのは12月中旬だったといい、序二段30枚目まで番付を下げながら復帰を果たした2014年1月場所は蹲踞もままならないほどの不調に苦しみ3勝4敗の負け越し。翌3月場所から3場所連続で勝ち越しを続けたことにより同年9月場所では三段目に復帰したものの、結局幕下に戻ることの無いまま2016年9月場所限りで引退した。
主な成績
- 通算成績:109勝98敗17休(33場所)
- 各段優勝:三段目優勝1回(2012年7月場所)、序二段優勝1回(2011年9月場所)
場所別成績
一月場所 初場所(東京) | 三月場所 春場所(大阪) | 五月場所 夏場所(東京) | 七月場所 名古屋場所(愛知) | 九月場所 秋場所(東京) | 十一月場所 九州場所(福岡) | |
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2011年 (平成23年) | x | 八百長問題 により中止 | (前相撲) | 東序ノ口12枚目 5–2 | 東序二段67枚目 優勝 7–0 | 東三段目68枚目 5–2 |
2012年 (平成24年) | 東三段目40枚目 5–2 | 東三段目16枚目 5–2 | 西幕下55枚目 3–4 | 東三段目9枚目 優勝 7–0 | 東幕下13枚目 4–3 | 西幕下7枚目 0–7 |
2013年 (平成25年) | 東幕下43枚目 0–7 | 西三段目18枚目 2–5 | 西三段目46枚目 4–3 | 西三段目32枚目 4–3 | 西三段目18枚目 0–4–3 | 東三段目69枚目 休場 0–0–7 |
2014年 (平成26年) | 東序二段30枚目 3–4 | 西序二段51枚目 4–3 | 西序二段26枚目 4–3 | 東序二段4枚目 5–2 | 東三段目70枚目 4–3 | 西三段目50枚目 3–4 |
2015年 (平成27年) | 東三段目68枚目 4–3 | 東三段目49枚目 5–2 | 西三段目22枚目 3–4 | 東三段目37枚目 2–5 | 東三段目67枚目 4–3 | 西三段目49枚目 4–3 |
2016年 (平成28年) | 西三段目31枚目 2–5 | 東三段目56枚目 4–3 | 東三段目41枚目 5–2 | 西三段目18枚目 2–5 | 西三段目46枚目 引退 0–0–7 | x |
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。 優勝 引退 休場 十両 幕下 三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞 その他:★=金星 番付階級:幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口 幕内序列:横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列) |
改名歴
- 渡辺 太志(わたなべ だいし) 2011年5月技量審査場所 - 2013年3月場所
- 貴麻衣 實治(たかまい さねはる) 2013年5月場所 - 2016年9月場所
脚注
- ^ 『相撲』2012年1月号45頁
- ^ 大揺れの角界に…貴乃花部屋に初の大卒力士誕生 スポニチアネックス 2012年10月6日閲覧
- ^ 『相撲』2014年2月号90頁
- ^ “元小結・時天空ら14人が引退”. SANSPO.COM. (2016年9月28日). http://www.sanspo.com/sports/news/20160928/sum16092810450003-n1.html 2016年9月28日閲覧。
関連項目
- 大相撲力士一覧