Kamiguchi Yutaka

上口 裕（かみぐち ゆたか、1946年(昭和21年) - ）は、日本の法学者。南山大学教授。専門は刑事訴訟法。

長期の研究課題は刑事証拠法で、伝聞法則を中心に証拠法の基礎の検討を続ける一方、短期研究として、訴因をめぐる諸問題の検討も行う。司法試験受験を志す法科大学院生向けに出版した『刑事訴訟法』(成文堂、初版2009年、第2版2011年、第3版2012年)では、難解な問題領域(訴因、公訴事実の同一性、伝聞、裁判の効力など)について基礎から詳述するなど、わかりやすく説く姿勢を示す。

• 1946年 - 宮城県仙台市に生まれる
• 1970年 - 中央大学法学部法律学科卒業
• 1972年 - 一橋大学大学院法学研究科刑事法専攻修士課程修了
• 1975年 - 同公法専攻博士課程単位取得満期退学、指導教官福田平
• 1999年 - 博士（法学）取得(一橋大学大学院法学研究科) 学位論文『刑事司法における取材・報道の自由』
• 現在 - 南山大学大学院法務研究科教授

単著

• 『刑事司法における取材・報道の自由』(成文堂、1989年)
• 『刑事訴訟法』(成文堂，初版2009年、第2版2011年、第3版2012年、第４版2015年)

共著

• （後藤昭・安冨潔・渡辺修）『刑事訴訟法』(有斐閣、初版1991年、第2版1996年、第3版2002年、第4版2006年、第5版2013年)
• （高田卓爾・鈴木茂嗣編）『新・判例コンメンタール　刑事訴訟法第4巻』(三省堂、1995年)
• （後藤昭・安冨潔・渡辺顗修）『基礎演習刑事訴訟法』(有斐閣、1996年)

翻訳

• 『近世ドイツの刑事訴訟』(原著：ヨハネ・ブルンマン『糺問訴訟法論』"Tractatus juridicus de inquisitionis processu"(1648年))(成文堂、2012年)

一橋大学大学院時代から、福田平の指導を受ける。2012年に出版した『近世ドイツの刑事訴訟』は、福田に奉げられている。