Ikuo Hasegawa

長谷川 郁夫（はせがわ いくお、1947年12月15日 - 2020年5月1日）は、日本の文芸編集者、評論家、元小澤書店社長、大阪芸術大学教授も務めた。日本編集者学会初代会長。

神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒業。大学在学中の1972年に小澤書店を創立。約六百数十点の文芸書の編集・制作に携わったが、2000年秋、東京地裁に自己破産を申請し倒産した。のち編集プロダクションを主宰し、長谷川郁夫事務所取締役、法政大学兼任講師。2007年から、大阪芸術大学教授、2013年から同芸術学部文芸学科長、2020年退任。2010年2月日本編集者学会を発足し会長。

編集した書籍に「青山二郎文集」、「小川国夫全集（全14巻）」（各・小澤書店、1991～1995）「田村隆一全集（全6巻）」（河出書房新社、2010～2011）などがある。前者2名は作家論も書いている。

出版活動を行っていた時期から吉田健一、堀口大學、交流のあった作家の回想・評伝を長期連載、『美酒と革嚢－第一書房・長谷川巳之吉』（2006年）で芸術選奨文部科学大臣賞、やまなし文学賞受賞、『吉田健一』（2014年）で大佛次郎賞受賞。

2020年5月1日、食道がんのため、死去。72歳没。

• 2007年、芸術選奨文部科学大臣賞(第57回・平成18年度)「美酒と革嚢－第一書房・長谷川巳之吉」
• 2007年、日本出版学会賞(特別賞)「美酒と革嚢－第一書房・長谷川巳之吉」
• 2007年、やまなし文学賞(研究・評論)「美酒と革嚢」
• 2014年、大仏次郎賞(第41回)「吉田健一」

• 『われ発見せり 書肆ユリイカ・伊達得夫』 書肆山田、1992
• 『美酒と革嚢 第一書房・長谷川巳之吉』 河出書房新社、2006.8
• 『藝文往来』 平凡社、2007.2
  • 作家たちとの交流・回想記
• 『本の背表紙』 河出書房新社、2007.12
  • 回想を交えた作家たちの肖像
• 『堀口大學　詩は一生の長い道』 河出書房新社、2009.11
  • 「三田文學」に長期間連載した。冒頭の回想を交え、終戦までの前半生を描く
• 『知命と成熟 13のレクイエム』 白水社、2013.11
  • 深い交流があった作家・評論家13名の「偏愛的作家論」
• 『吉田健一』 新潮社、2014.9
  • 「新潮」に連載、膨大な資料をもとに生涯と作品の全容を明らかにした評伝の大著
• 『編集者 漱石』新潮社、2018.6

1. ^ 『読売年鑑 2016年版』（読売新聞東京本社、2016年）p.290
2. ^ “文芸編集者の長谷川郁夫さん死去　小澤書店を創業”. 朝日新聞. (2020年5月2日). https://www.asahi.com/articles/ASN516VM2N51UCVL016.html 2020年5月2日閲覧。 
3. ^ 朝日新聞人物データベース
4. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
5. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
6. ^ 朝日新聞人物データベース
7. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
8. ^ 日外アソシエーツ現代人物情報
9. ^ 朝日新聞人物データベース
10. ^ 朝日新聞人物データベース
11. ^ 朝日新聞人物データベース
12. ^ 各・出典：日外アソシエーツ現代人物情報