上柳 克郎(うえやなぎ かつろう、1922年3月5日 - 2007年12月7日)は、日本の法学者(商法)。勲等は勲二等。学位は法学博士(京都大学・1989年)。京都大学名誉教授、日本学士院会員。
京都帝国大学法学部助教授、京都大学法学部教授、京都大学法学部学部長、大阪学院大学法学部教授、大阪学院大学法学部学部長などを歴任した。
概要
1922年(大正11年)生まれの法学者である。専門は商法であり、学位論文「商法の基礎的研究」にて1989年に法学博士の学位を取得した。1980年に『会社法・手形法論集』を有斐閣より上梓したことで知られている。また、1999年には『商事法論集』を有斐閣より上梓した。京都帝国大学、京都大学、大阪学院大学にて教鞭を執り、のちに京都大学名誉教授となる。1997年に勲二等旭日重光章を受章しており、1998年(平成10年)には日本学士院会員に選任された。
家族・親族
裁判官の稲葉重子は実娘。
略歴
学歴
- 1943年(昭和18年)9月 京都帝国大学法学部卒業、同大学院特別研修生
職歴
- 1946年(昭和21年)10月 京都帝国大学法学部講師
- 1947年(昭和22年)7月 京都帝国大学法学部助教授
- 1954年(昭和29年)3月 京都大学法学部教授
- 1960年(昭和35年) コロンビア大学ロースクール客員教授
- 1974年(昭和49年)10月 京都大学法学部長(1976年(昭和51年)10月まで)
- 1985年(昭和60年)3月 定年退官
- 1985年(昭和60年)4月 京都大学名誉教授、大阪学院大学法学部教授(1997年(平成9年)まで)
- 1989年(平成元年)10月 大阪学院大学法学部長(1993年9月まで)
学外における役職
- 1972年(昭和47年) 法制審議会商法部会委員(1997年(平成9年)3月まで)
- 1998年(平成10年) 日本学士院会員
栄典
著書
主著
- 『会社法・手形法論集』(有斐閣、1980年)
- 『商事法論集』(有斐閣、1999年)
共著
- 『協同組合法,工業所有権法』(有斐閣、1960年) - 有斐閣法律学全集、豊崎光衛
- 『会社法1、2、3』(有斐閣) - 北沢正啓、鴻常夫
- 『手形法・小切手法』(有斐閣) - 北沢正啓、鴻常夫
- 『商法総則・商行為法』(有斐閣) - 北沢正啓、鴻常夫
この他、注釈会社法(有斐閣)の編集代表を務めた。
その他
- 河本一郎=川又良也=龍田節=森本滋『上柳克郎先生還暦記念 商事法の解釈と展望』(有斐閣、1984年)